皆さん、ホームワランティ保険とは何かご存知ですか? ほとんどの方は「そんな保険、聞いたことがない」とおっしゃると思います。 

火災保険、地震保険、洪水保険などは不慮の事態に対応する保険ですが、ホームワランティ保険は家の日常的な“故障”をカバーする保険。基礎、柱、屋根などの家の構造的な部分は保険対象外で、ガレージのドア、ヒーター、トイレのタンク、皿洗い機など、家の機械的な部分を中心にしています。Please read the rest of the article by clicking the following link.

 カリフォルニアでは家を売るときは売り手がこの保険を1年分かけるのが通例になっています。その理由は家を売った直後の面倒ごとを避けたいから。例えばバイヤーさんが引っ越してきた日、シャワーを浴びようとしたらお湯が出なかったとしましょう。そんな時に「買った翌日に湯沸かし器が壊れるなんて、壊れそうなのを知っていたはずだ!」などと文句を言われてあたふたするよりは、「ホームワランティをかけてありますから、どうぞ担当者に連絡してください」と言った方が売り手にとってははるかにラク。中にはホームワランティをかけない売り手もいますが、その場合は買い手が自分で入ることも可能です。

 たとえばFirst American Home Buyers Protection Corporationというカリフォルニアの比較的大手ホームワランティ会社の場合、5000SQFT未満の一軒家の2014年現在のエアコン無しの保険料は$275、エアコン有りだと$390。コンドミニアムだとエアコン無しで$240ドル、エアコン有りで$345になっています。対象になるのは、屋根裏の換気扇、備え付け電子レンジ、シーリングファン、皿洗い機、家の中のダクト、ガレージドアオープナー、台所のガーベージディスポーザー、暖房施設、オーブン、ガスレンジ、排水管、電話線、湯沸かし器、室内ジャグジーのモーター、電気配線、電気のパネル、スイッチなど。追加料金を払うとプールや冷蔵庫なども対象になります。

 何か故障した場合、担当者に電話して$60のサービスコール料金を支払うと故障が保険対象内の場合は無料で修理してくれます。ただし、家購入時にすでに壊れていたものは対象になりません。健康保険や自動車保険同様、何が対象で何が対象でないかは非常に細かく契約書に書いてあるので、サービスコール料金を払う前にきちんと契約書を読んだほうがいいと思います。

 南カリフォルニアのホームワランティ保険会社には他にもAmerican Home Shield (AHS), Fidelity National Home Warranty, Old Republic Home Warrantyなど、たくさんの会社があり、保険料や保険対象、サービスコール料金が微妙に違います。

家を買う時は買い手が使いたいホームワランティ保険会社をオファーに書き込むのが普通。でもオファーを出すときは金額を始め、決めなければならない重要事項がたくさんあるので、ホームワランティまで手が回らないことが多いようです。そのため不動産エージェントが適当な会社を選んで書き込むケースが多くなっていますが、できれば時間がある時にホームワランティ会社を比較検討して、使いたいところをあらかじめ選んでおくといいかもしれません。Home Warranty Review.Comのような比較サイトもあります。