ラキャナダ(La Canada)学校区はサンマリノ(San Marino)学校区とカリフォルニア州ナンバーワンの成績を争う超優秀学校区。「子供をラキャナダの学校に通わせる」ためにラキャナダ市内に家を購入する人がたくさんいます。
でも実はラキャナダ市内全域がラキャナダ学校区内ではないのです。アメリカでは学校区と市は別物で、地区境界線が同じとは限りません。A市の家でもB市の学校区内・・・などということはよくあるのです。
ラキャナダ市の西の端、ラクレセンタ(La Crescenta)との境界に当たる「Sagebrush」と呼ばれる地区もそれにあたり、ラキャナダ市内でありながら学校区はグレンデール(Glendale)。このエリアの子供たちはラクレセンタの子供と一緒にグレンデールの学校に通っています。そのためSagebrush地区の住宅は、その他のラキャナダ市内の住宅に比べるとやや安い値段で取り引きされてきました。Please click the following link to see the rest of the article.
このSagebrush地区がもしかするとラキャナダ学校区に編入される・・という話が今持ち上がっています。これまでも編入の話は何度もあったのですが、グレンデール学校区が生徒を失いたくないなどの理由で実現には至りませんでした。今回もどうなるかは分かりませんが、これまでの話し合いに比べると実現性が高いと話す住民が多いのは事実。今のところ、編入が実現するのは2016年以降ということになっています。地元の無料新聞「Outlook」によると、ラキャナダ学校区は、生徒が減るためにグレンデール学校区が失う補助金の一定割合をグレンデール学校区に賠償することで話をつけようとしているようですが、その金額などでまだ揉めているので、予断を許さない状況です。
このような話が持ち上がる背景にはラキャナダ学校区内には現在の学校規模を維持するだけの生徒がいないという事情があります。現在はラキャナダ市内に親の勤務先がある生徒を抽選で入学させて学校規模を維持していますが、学年によっては将来的にはそれでも生徒が足りなくなるかもしれないとか。そうなると学校規模を縮小するか、広く一般から抽選で入学させる(open enrollment)かを選択しなければならなくなります。学校規模を縮小すると先生やカウンセラーなども減らすことになり、教育の質への影響が心配。また広く一般から生徒を募集すると、どこのどんな生徒でも入れてしまう可能性があり、生徒の質低下が心配。ということで、市内の「Sagebrushの生徒に来てもらうのが一番ありがたい」と学校区は考えているのでしょうが、どうなることか。話し合いは来年に持ち込まれそうです。