「子供がもう一人生まれたので、もう一部屋必要」、「仕事が変わって引っ越すことになった」、「子供が独立したので、小さい家に移りたい」、「脚が悪くなって階段はもう無理」などなど、購入してから年月がたつと、今住んでいる家が生活に合わなくなることは多々あると思います。
その場合は今の家を売って、自分のライフスタイルに合った次の家を買うことになります。稀には今の家を売らずに、次の家を買う資金力があるお客様もいらっしゃいますが、通常は今の家を売った利益を頭金にして、次の家を買うことになると思います。そう聞くと、「えっ、それじゃ今の家を売ってから次の家を買うまでの間はどうなるの? アパート?? 引っ越し2回もするのとても無理!」と慌てる方もいらっしゃるかと思いますが、幸い一回の引っ越しで家を買い替える方法はあります。以下、簡単にまとめてみます。i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i
1.今住んでいる家の販売と、次の家の購入を同時に行う。
同時の二つのエスクローに入る方法です。ここでは仮に今自分が住んでいる家を買ってくれるバイヤーをAさん、自分が引っ越す先の家の売り手をBさんとしましょう。
- 今住んでいる家を売り出し、「もしも私が次の家をちゃんと買えたら売りますよ」という条件付きで、Aさんに今住んでいる家を売る契約を結ぶ。(=エスクローに入る)
- 「もしも私が今住んでる家をちゃんと売れたら買いますよ」という条件付きでBさんから次の家を買う契約を結ぶ。(=2つ目のエスクローに入る)
- Aさんは建物調査などを行い、ローンが組めるかを確認する。それと同時に自分もBさんの家の建物調査などを行い、家が売れたらローンが組めることを確認する。
- Aさんが「私はこの家を確実に買います」と約束。
- 3を受けて、今度は自分はBさんに「私の今の家が売れることが確実になりました。私はBさん家を確実に買います」と約束。Aさんには、「次の家を確実に買えることになりましたので、今の家は必ずお売りします」と約束。
- Aさんが家を買って利益が振り込まれる。その利益を即座に次の家を買うエスクローに振り込む。Aさんへの家の引き渡しは3日待ってもらう。
- 次の家の購入が完了。即座に引っ越し。
本当はもうちょっとややこしく、順序も多少変わることもあるのですが、概ね上記のようになります。これだとAさんが万が一購入を断ると、次の家を買わなくても、Bさんとの契約違反になりません。逆にBさんの家に問題があるなどして買わないことになったら、元の家を売らないで済むので、住む家が無くなったりはしません。
ただこの方法だと、Aさんは「もしかしったらこの人は最終的には家を売ってくれないのかも」と心配するので、他の物件よりも優先順位が下がってしまい、最高価格で売るのは難しいかもしれません。逆にBさんからも「この人は自分の家が売れないと買えないのね。じゃあ買ってくれないかも。」と心配されるので、他に買いたい人がいると買値が高くないと選んでもらえない場合があります。つまり自分の家がやや安く売れてしまうリスクと、次の家をやや高く買ってしまうリスクの両方を抱えることになります。
2.今住んでいる家を先に売ってからリースバックし、その間に次の家を買う
この方法については以前別のブログでも書きましたが、簡単にプロセスを書くと以下になります。
- 今住んでいる家をリースバックを条件に売る。
- 今住んでいる家を買ったバイヤーから1か月程度、元自分の家を借りる。(家賃もちゃんと払います。)
- 賃貸期間中に次の家を購入。引っ越す。
これは初めの方法よりも単純ですね。ただこれだと、賃貸期間中に必ず次の家を買わなければなりません。賃貸期間を長くすれば安心ですが、そうすると家を買ってくれる人が集まりにくくなるので、通常は1か月程度です。もちろん今の家を売る前から、次の家の目星はつけておけますし、今の家のエスクロー期間中も次の家を探すのに使えるので、通常は問題ありません。でも万が一次の家をこの期間中に探せない場合は、賃貸物件を探して引っ越さなければならなくなる可能性もあります。
この方法のメリットは今の家を売り出す際には「買ってから1か月は賃貸させてくださいね」という条件がつくものの、「売らないかもしれません」とは言わないでいいことです。買えないかも、という心配をバイヤーにかけないので、販売価格への影響は比較的少なくなります。また購入するときには、特殊な条件が無く、不利になりません。(家を売った利益が大きければ、「頭金の大きいバイヤー」や「オールキャッシュで買うバイヤー」として有利になります。)
3.ブリッジローンを使用して、今の家を売る前に次の家を買う
これは今の家を売る前に次の家を買う方法です。次の家を買う頭金は、今の家の販売利益(Equity)の中から払うのが普通です。その頭金相当額を、ブリッジローンと呼ばれるローンを使って家を売る前に借りれば、初めに将来の家を買い、後から今住んでいる家を売ることが可能になります。
- 現在の家を売るためのリスティング契約をコンパスのエージェント(私です)と結ぶ
- ブリッジローン会社に次の家の頭金相当分のローンを申し込む。
- 次に買う家が見つかったら、ブリッジローン会社から借りた額を振り込んでもらう。それを頭金として次の家を購入する。
- 元の家から次の家に引っ越す。
- 元の家をきれいに見えるように準備し、売り出す。
- 元の家を売り終わる。その利益を使って、ブリッジローンを完済する。
次の家を買ってから元の家が売れるまでの間(上記ステップ3~5)は通常はブリッジローン会社への月々の利子の支払いがあることになりますが、コンパス顧客限定のブリッジローンプログラム(Notable Bridge Loan Advance)を使うと、ブリッジローンの月額返済額等を最大6か月まで無利子で肩代わりしてもらうことが出来ます。(元の家を売った時に清算。)
元の家を売るまで払わなくていいものの、ブリッジローンを組むには費用が発生します。その代わりこの方法には以下のような利点があります。
- 自分の家を売るときも次の家を買う時も売買契約に余計な条件をつける必要が無く、価格的に不利にならない。
- 先に引っ越してから元の家を売るので、元の家はマーケットに出た時点では空き家になっています。誰も住んでいないので、自由に物件の見た目を美しくすることができ、高く売れる可能性が高まります。
- 生活上の不便が無い。元の家を売っている時は、すでに購入した次の家で生活しているので、家を売るのに伴う生活上の不便がありません。小さいお子さんなどがいる場合、売り出し中に自宅をいつもきれいに保つのは非常に大変ですが、そのような問題はありません。
- 家を買う十分な時間がある。ロサンゼルス周辺は売り手の方が買い手よりも有利なマーケットです。競争相手がいるので、理想の家がすぐには買えないこともあります。この方法は6か月内に家を売る必要がありますが、家を買う方には時間制限がありません。
上記3つの方法の概略、だいたい分かっていただけましたでしょうか?
どれも少し複雑なので、ご質問がありましたらいつでもお電話ください。