ポップコーン・シーリング(天井)とは上の写真のような表面がボツボツと小さな凸凹で覆われている天井のこと。ボツボツがポップコーンのように見えるので、このように呼ばれています。音を吸収する効果があるので、アコースティック・シーリングと呼ばれることもあります。施工が簡単で安いポップコーン天井は1930年代から1990年代まで非常によく用いられてきました。皆さんもどこかで見たことがあるのではないでしょうか。
一昔前は大人気だったポップコーン天井ですが、現在では大変に嫌われています!売り物件の見学時にも「ええっ、ポップコーン天井なの?」と嫌な顔をするお客様がほとんど。嫌われる原因は、ポップコーン天井だと部屋全体がいかにも古臭く見えてしまう、埃が付きやすく、きれいに保つのが難しいなど。また古いポップコーン天井には吸い込むと肺がんなどの肺の病気を引き起こす有害な物質、アスベストが含まれている可能性があります。i i i i ii i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i
断熱性があるアスベストはいろいろな建材に広く用いられてきました。ポップコーン天井を作るために吹き付ける塗装剤にアスベストが混ざっていることも昔はよくあったようです。アスベストを建材や塗料に使うことはアメリカでは1977年に禁止されましたが、1977年以降もストックしてあった材料が使われた可能性があります。1980年以前に施工されたポップコーン天井には、もしかするとアスベストが含まれているかもしれない、と考えた方がいいかもしれません。
仮に天井にアスベストが含まれていても、切ったり削ったりせずにそのままそっとしておく分には健康への問題はないとされています。そうは言われても、「有害物質が含まれているかもしれない天井は気持ち悪い」と考える人は多く、アスベストはポップコーン天井が嫌われる大きな原因になっています。
それではポップコーン天井がある住宅は買わない方がいいのでしょうか?私はそんなことはないと思います。それはポップコーン天井はたいていの場合は比較的簡単に除去することができるからです。水で濡らして金属のヘラでこすっただけでとれることもあるようです。私の過去のお客様にはYouTubeでやりかたを見て、自分で除去した方もいます。(自分でやる場合は、アスベストが含まれていないことをまず確認してください。)専門業者もたくさんありますので、費用はかかりますが業者に委託して除去することも可能です。稀には除去が非常に難しいポップコーン天井もあるようですが、その場合はポップコーン天井を木やドライウォールの新たな天井で覆うこともできます。
もしも今ポップコーン天井がある家を売ろうとしてる場合は、比較的安く除去できるのであれば取り除いてからマーケットに出した方がいいかもしれません。