家を買うべきか、賃貸を続けるべきか? 迷うところですね。
アメリカに滞在できる資格があり、ソーシャルセキュリティ番号があり、アメリカ内に収入があれば通常ローンが借りれます。今は低金利ですので、コンドミニアムのローン支払いの方が家賃よりも安かったりします。「このままアメリカにずっと住むんだったら・・・」。マイホーム購入が頭をよぎる人は多いのではないでしょうか。アメリカ人の友人知人に相談すると、必ず「買えるんだったら買った方がいい!」という答えが返ってくると思います。
でも家の購入はやはり一大事。同僚の気軽なアドバイスぐらいでは決心できませんよね。そこでここでは、「家を買うべき理由」を改めて考えて見たいと思います。
家を買うべき理由1 住居の安定
市町村によってはレントコントロールで賃貸人が住み続ける権利を保障しているところもありますが、そうではない場合、賃貸人はリース期間終了とともに、オーナーの一声で出ていかなければならない可能性があります。オーナーの家族が住むことになった、家を売りたいなど、オーナーがリースをキャンセルする事情は様々。リース期間は通常1年、長くても2年ですので、賃貸人である以上、1-2年以上同じところに住める保障は無いと考えたほうが無難です。ロサンゼルス市のレントコントロールは一軒家はカバーしませんので、「一軒家で同じところに1-2年以上住む」という保障を得るには、家を所有するのが一番確実です。
息子の友達の例ですが、賃貸していた家が売り出されて出て行かなければならなくなりました。ところが、今行っている小学校区内で、似た家賃の家をタイミングよく借りるのは至難の業。結局、これを機に他州へ引っ越すことになってしまいました。お子さんがいらっしゃる方には住居の安定が特に大切だと思います。
家を買うべき理由2 自分の住む空間を好きなように変えられる
賃貸住宅はオーナーの持ち物ですから、勝手に変えることは出来ません。床の張替えはもちろん、壁の色を変えるのもオーナーの許可が必要。中には賃貸人の好きにさせてくれる人もいますが、お金をかけてきれいにしても、もしかしたら1年で出て行かなければならないのではやりがいがありません。その点持ち家の場合は、自分の好きなように空間を変えることが出来ます。キッチンやバスルームのリモデル、デッキをつけるなども予算さえあれば思いのまま。どちらが気分よく住めるかというと、それはやはり自分好みに作り変えた家だと思います。
家を買うべき理由3 家賃を支払わなくていい -その代わり強制貯金
家賃の代わりにローンの支払いがあるわけですが(笑)。ローン支払額は金利分と元本返済分の合計額ですが、元本返済分はローン会社に対する支払いではなく、家にたまっていくお金です。つまり自分自身に支払っているわけで、いわば強制貯金のようなもの。家賃を他人に支払ってしまって、手元にお金が残らないよりいい、と考えられます。
家を買うべき理由4 投資効果
不動産価格には波があり、これから上がるか、下がるかは誰にもわかりません。でも超長期的に見ると、不動産はこれまで着実に価値を増してきています。金利が非常に低い現在、銀行のお金はインフレ率で毎年目減りしています。多くの人が「不動産は超長期的には少なくともインフレ率かそれ以上の率で上昇する」と考え、インフレに対する“ヘッジ”として自宅、あるいは投資物件を購入しています。
家を買うべき理由5 節税効果
税金を払うとき、ローンの金利支払い分は控除できます。例えばローンの金利支払い分が$1500だとすると、収入が毎月$1500減ったと見なされるので、もしも税率が25%だと毎月$375の節税効果が生まれることになります。これは大きいです!
(実際の金額は個々のケースで異なり、ローンの金利支払割合は初めは大きく、だんだん減少します。家の購入を考えている人は一度税理士に相談してみてください。)
家を買うべき理由6 家を売っても限度額内なら利益に課税されない
過去後年内で合計2年以上住んでいた自宅を売って利益が出た場合、一人の場合は$250,000、結婚している場合は$500,000まではキャピタルゲインに対しての課税がありません。家の代わりに株などに投資していた場合と比べると、これは大きなメリットだと思います。
(これについても個々のケースで事情が異なる場合がありますので、詳しくは税理士にご相談ください。)