全米リアルター協会によると、不動産の販売は総額は過去20ヶ月連続で前月を上回っているそう。また不動産価格は全米で過去12ヶ月は連続で前年同月の価格を上回っています。
現在のマーケットの最大の問題は売り物件が非常に少ないこと。住宅ローンの利率は史上最低レベルなので、買い手はたくさんいるのですが、それに見合った売り物件がありません。
全米の統計ですが、今年一月には売り物件の在庫は4.3月分しかありませんでした。それが2月に入って4.7月分に回復したものの、去年の今頃は6.4月分の在庫があったことに比べると非常な在庫不足です。
全米の2月の中古住宅価格中間値は$173,600ですが、これは前年同月よりも11.6%上昇しています。このような住宅価格の上がり方をしたのは2005年6月から2006年5月だったそうで、言ってみれば「バブル並」の値上がり率になっています。ロサンゼルス周辺では値上がり率が18%程度のところが点在しています。
一年出遅れると1割も値段が上がってしまうのであれば、「今買うしかない!」とバイヤーが思うのも不思議ではありません。それがますます在庫を減らし、誰もが好みそうな優良な物件は私のマーケットエリアではリスティングからたった1日で売れてしまうことも全く珍しくありません。週末まで待っているといい物件は売れてしまうので、バイヤーは仕事を中断して物件を見に行くしかないという状況です。
良好な住宅地ほど競争は激しく、すぐに引っ越せるようなコンディションのファミリーサイズの家で適切に値段がつけられているものには5~30ぐらいのオファーが数日間で提出されています。
フォークロージャー物件はどうなったかというと、全米では現在でも25%が銀行所有物件で、10%がショートセール物件ですが、その数は減少しています。銀行所有物件は概ね18%市場価格よりも安く、ショートセールは15%安くなっています。