利子はまだまだ低く、不動産価格は上がり基調。不動産の購入を考えている人なら誰でも「購入するなら今」と思っていいらっしゃると思います。このままの傾向が続くと、家の価格はどんどん上がっていってしまうわけですから・・・。買うのにベストのタイミングは5年前だったかもしれませんが、セカンドベストは今! バイヤーさんが市場にあふれているのも当然でしょう。
ところが困ったことにまだまだ物件があまり出てきていません。セラーさんはきっと、買った時よりも高い、満足できる利益が出る価格になってから売りたいと思っているのでしょう。
。一目見て「すてき!」と思うような家には数日で10件ぐらいオファーが集まることが全く珍しくありません。そんな中で、物件をゲットするには一体いくらでオファーを出したらいいのでしょうか? Please click the following link and continue reading the rest of the article
普通のマーケットなら周辺の過去売れた似たような物件(コンプ)の価格を調べればいいのですが、現状ではコンプに基づいた価格など提示していたのでは人気物件の獲得はほぼ絶対に無理。それではどうしたらいいのでしょうか。
このような状況下での価格割り出しの一つの指標になると私が思うのは、「周辺の同じような人気物件はリスティング価格のいくら増しで売れたのか」を調べることだと思います。
人気物件を「リスティングから4日から12日で売れた物件」と定義してみましょう。なぜ3日以内を排除しているかというと、3日以内でエスクローに入るためにはオファーが着たらほぼ即決していると思うからです。つまり「マーケティングをちゃんとして、買い手をたくさん集めて価格を盛り上げていこう」という意思がセラーやリスティングエージェントにあまりないのではないかと思います。これでは人気物件にはなりません。「ブローカーオープンハウスをし、週末にもオープンハウスを開催、夕暮れにはトワイライトオープンハウスをやって、集まったオファーにはカウンターオファーを出して・・・」などなどという努力をしているとどうしても契約までに10日や12日はかかってしまうものです。
以下はグレンデール市内で過去半年間に売れた$400K-900Kの一戸建ての人気物件(4日から12日で契約)のリスティング価格と売れた価格を調べた表になっています。一番右が売れた価格のリスティング価格に対する割合で、平均は106%、つまりリスティング価格の6%上になっています。
半年前のまだ今ほど売り手市場ではなかったころのものも含まれていますので、多少上乗せし、リスティング価格の7%超ぐらいで出すと人気物件をゲットできる可能性が高いと考えてていただいていいのではないでしょうか。 つまり、リスティング価格が$650,000だとすると、勝つつもりのオファーなら$695,000より上程度で出した方がいいという予想が立ちます。
上記はあくまで人気物件、つまり良いコンディションの「誰が見ても素敵だと思うような家」に限られます。壁や床が薄汚れていて、台所やトイレも古いような家には当てはまりません。そのような「これはちょっとリフォームが必要かも・・・」と思う家ならリスティング価格で、あるいはすでに1ヶ月以上リスティングされているならリスティング価格未満でも買えるかもしれません。
もっと言うと、自分が欲しい家が「すてき」な家なら、普段からリスティング価格に7%ぐらい(場所や価格帯によってこの%は異なります)上乗せして価格を見るようにしておくといいと思います。レストランでメニューを見るときに頭の中でチップを上乗せして見るのと同じです。「自分でペンキ塗りや床の張替えぐらいはするから、ちょっとぐらい汚くても古くてもいい」という人なら、リスティング価格を購入価格と見ていただいてかまいません。
当たり前ですが、オファーの価格はお客様が最終的には決定するもので、エージェントはあくまでアドバイスしか出来ません。人気物件でも、何らかの事情でリスティング価格程度のオファーしか集まらないという可能性もゼロではないので、私としても「この価格でないと通りませんよ!」などとは言えないのが難しいところです。