南カリフォルニアでよく見かける建築スタイルの一つが「アメリカン・クラフツマン」と呼ばれるスタイル。19世紀の終わりから1930年ごろまでに建てられた住宅に多いスタイルです。私のマーケットエリアでは、パサデナ、南パサデナ市で一番よく見かけ、外見が市などの条例で保護されている建物もたくさんあります。 クラフツマンスタイルの発祥はイギリスで、産業革命によって進行した大量生産、合理主義によって失われつつあった職人の権利と技を尊重、芸術と工芸の一体化などを目指した「アーツ・アンド・クラフト運動」が発端でした。カリフォルニアでは1900年から1930年にかけて、カリフォルニアで大量に建設されました。職人重視のスタイルだけあって、細部のデザインに凝っていて、木の良さを生かしているのが最大の特徴。Please click the following link if you would like to read more.  このデザインで有名なのがグリーン兄弟。パサデナには彼らが設計したクラフツマン住宅の大作Gamble Houseがあり、一般公開されています。 よく日本人のお客様から「築100年以上もすると、家は価値がなくなるのではないですか?」という質問をされることがありますが、カリフォルニアではきちんとメインテナンスされていれば古い家だからといって自動的に価値が減少するわけではありません。特にこのクラフツマンスタイルには今でも熱心なファンが多く、「クラフツマンスタイルの家を探してくれ」と指定してくるバイヤーも珍しくありません。むしろクラフツマンはアンティークとして、時間とともに相対的な価値が上昇しているとすら言えると思います。 クラフツマンのオーナーは、電気の笠や電気スイッチなどの細部を手直しするにもきちんとクラフツマンスタイルのものを取り寄せるなど、建築の質を落とさないように常に気をつけている人が多いと思います。手間はかかりますが、クラフツマンのファンに言わせると家の手直しも楽しみの一つ。クラフツマンに興味がある方、ぜひご連絡ください。 Pasadena Gamble Houseの玄関。   Gamble House の灯篭 クラフツマンスタイル住宅のインテリア