エスクローに入ったらまずやることの1つが建物検査。General Inspectionと呼ばれる一般的な検査をまずやり、問題点があればspecial inspection (専門的調査)をするのが普通です。

Sewer line inspectionはこのような専門的調査の1つです。ただアメリカ大都市都心部の住宅は築50~00年などへ築年数が高い場合が多く、そのような物件の下水菅(Sewer line)には問題がある場合があるので、General inspectionの結果を待たず、先にこの調査もしてしまうことがよくあります。

Sewer lineとは、公共団体が管理するメインの下水管と住宅をつなぐ菅のことです。トイレ、シャワー等からの排水菅は全てこの菅に接続されています。Sewer lineは、敷地外にある部分であっても住宅のオーナーが管理し、何かあった場合は修理する義務を負っています。つまり自分の家につながっている下水管は公共道路の下にある部分であっても、自分で修理や管理をしなければならないということです。なぜそうなっているかというと、当初住宅を建てたとき公共団体に”お願いして下水管をつながせてもらったからなのだと思います。(例外もあります。)i i i i  ii i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i 

検査は先端にカメラがついた非常に長いチューブを菅の掃除用の穴(clean out)から押し込んで内部を撮影する方法でおこないます。検査をやっている最中にインスペクターと一緒にモニターで撮影中の菅内部の様子を見ることができます。撮影したビデオを後からオンラインで見直すこともできます。

古い下水管はクレイと呼ばれる植木鉢のような材質で作られています。このような下水管は周辺の木の根が水を求めて入り込み、ひび割れを起こしていることが多々あります。根の侵入がさほどでもない場合は、時々業者を呼んで菅の中から根をカットすれば下水管は使用可能です。ただ、ひび割れが非常に大きく菅が壊れている、周辺の土の動きのため管が折れかかっている場合などは、内側からプラスチックを吹きつけて補強するか、稀には掘り起こして菅を交換する必要が出てきます。

下水管は地下に深く埋まっていることもあります。壊れた管を取り換える工事は非常に高額になる可能性があるので、家を購入する前に下水菅のコンディションをSewer inspection で確認することを強くお勧めします。