家を売るときには、まず引っ越しをしてから売るオーナーさんはかなりたくさんいらっしゃると思います。引っ越してしまえば、度重なる内覧のたびにスケジュールを調整したり、慌てて家の片付けをする必要もありません。後は不動産エージェントに任せて、次の家でゆっくりしていられます。
私物がなくなった家は広々としますし、掃除もステージングも自由自在にできます。内覧の予定もオープンハウスもどんどん入れられますから、売れやすくなる場合が多いと思います。そのため、売り出す前の引っ越しを勧める不動産エージェントも多いと思います。i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i
ところが!ここに一つ落とし穴があるので、気をつけてください。持ち家の方は皆さん住宅保険(火災保険)に入っていらっしゃると思いますが、引っ越して空き家になった家でもし火事が起こったらどうなると思いますか?
引っ越してから29日目だったら、普通は保険でカバーされます。ところが31日目に火事がおきて、家が焼けてしまった場合はなんと保険がおりません! その時にバイヤーとの契約期間に入っていたとすると、家を建て直すお金がおりない上に、バイヤーに対して違約金を払わされる可能性もあります。
住宅保険はオーナーが住んでいることが条件になっています。通常は30日間は空き家でもカバーすることになっていますが(そうでないものもあるかもしれませんので、保険の内容を必ずご確認ください)、30日を超えると本当の空き家とみなされて、保険の対象になりません。
家を30日以上空き家にする場合は、必ず空き家用の住宅保険に入ってください。エスクロー期間は通常30日から45日、その前に売り出し中の期間がどんなに短くても10日程度はかかります。ということは空き家にしてから家を売る場合は、ほぼ必ず30日以上の空き家の期間が生じることになります。
空き家用保険は通常6か月単位で、それよりも早くキャンセルしてもその分を返金してもらうのは難しいと思います。2-3か月で売れる家に対して6か月分の保険料を払うので、出費は多くなりますが、保険が全く下りないリスクを負うよりははるかにいいと思います。