リアルター協会のrealtor.comに掲載された“バイヤーがオファーを提出する際に陥りやすい7つの落とし穴“という記事を元に、私の意見を含めてバイヤーがオファーを出す際に気を付けるべきことを書いてみたいと思います。
落とし穴1.オファーをすぐに出さない
家の購入は大切なことですし、時間をかけて考えたいと誰しも思うと思います。ただ、長く待てば待つほど、購入できる可能性は減ってしまうのが現実です。どんな家を買いたいのか(買えるのか)を、事前にイメージしておき、それに当てはまる物件が出たらすぐさまオファーを出せるように準備しておきましょう。人気物件はリスティングされてから数日でエスクローに入ってしまうことも珍しくありません。週末にオープンハウスが行われたら、月曜日がオファーの締め切りの場合もあります。即決できるよう、心の準備をしておきましょう。i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i
落とし穴2.ローンのプリアプルーバルと同額のオファーを出す
ローンのプリアプルーバルレターには、最高購入額が書かれています。購入したい物件が最大額よりも低い場合、金額を調整して、“今提示している額が出せる最高額”に見えるように修正したプリアプルーバルレターをオファーに添付する、ということがしばらく前には行われていました。セラーがカウンターオファーで価格を吊り上げてくるのを防ぐ効果を期待して、このようなことが行われていたのだと思います。しかしバイヤー同志の競争が激しい現状では、このようなやり方は有利ではありません。むしろ、提示した金額以上でも購入できる余裕があることを見せてセラーを安心させた方が物件を確保しやすくなります。頭金があることを示すために銀行明細書をオファーに添付するのが普通ですが、これも頭金ぎりぎりの口座の残高証明を出すのではなく、他の口座も含めて余裕があることを示した方が有利です。
落とし穴3 名前の知られていないローン会社のプリアプルーバルレターを添付する
名前の知れた銀行からのプリアプルーバルレターを見ると安心するセラーはたくさんいます。ただし大きな銀行は組織が大きいため作業が遅いことがままあります。セラーは安心するかもしれませんが、大きな銀行のプリアプルーバルレターをみたリスティングエージェントは「本当に期日が守れるのか?」と心配することもあります。私が一番いいと思うのは、手間はかかりますが、大きな誰でも知っている銀行からのプリアプルーバルレターと、実際に使うローン会社のレターの二通を添付する方法です。またオファーを選ぶ前に、バイヤーエージェントに電話をして、レターを出したローン担当者をこれまで何年間、何回使ったことがあるか、その時は期日を守れたのがなどを質問してくるリスティングエージェントも珍しくありません。バイヤーエージェントがよく知っていて、緊密なコミュニケーションがとれるローン担当者を使うことは、バイヤーにとって有利になる場合が多いと思います。
落とし穴4 低い金額のオファーを出す
まずは低めのオファーを出し、その後の交渉を有利にしようと考えるバイヤーはたくさんいます。現実には、人気物件に低めのオファーを出すとセラーからのカウンターオファーが返ってこず、交渉するチャンスを失うことが多々あります。
落とし穴5 建物調査コンティンジェンシーをオファーに盛り込まない
不動産には目に見えない重大な欠陥があることもありますから、専門家による建物検査はとても重要です。ただしベイエリアなどのバイヤーにとって厳しいマーケットでは、建物調査をコンティンジェンシー(契約をキャンセルできる条件)にしたオファーは受理されない場合もあります。ロサンゼルス周辺はまだそこまでバイヤーにとって厳しくないので、オファーに建物調査コンティンジェンシーを盛り込むことが可能です。ただし調査期間は短いほどオファーの競争力が高まります。
落とし穴6 外部の人の意見に左右される
家の購入は重大なことですから、いろいろな人の意見を聞きたいと思うのは無理もありません。ただし意見を言う相手は、あなたやバイヤーエージェントとは違って現在の不動産マーケットのことを知っているわけではありません。彼らは数年前以上前の古い知識や、違うエリアでの経験を元に意見を言っている場合がほとんどであることを頭に入れておきましょう。
落とし穴7 自分を売り込まない
セラーがオファーを選ぶ時、一番重要な基準はやはり購入額ですが、他の要素が大きく結果を左右することがあります。その一つが「バイヤーがどんな人か」です。セラーは自分の家に愛着を持っているので、「この家が好きで、大切にしてくれる人に売りたい」と思っているものです。自分がそのような期待にそえるバイヤーであることを売り込めば、有利になります。家族やペットの写真付きの手紙を書くのが最も一般的に行われている方法です。またリスティングエージェントはセラーの目となり耳となって、オープンハウスなどでバイヤーを観察しています。家の欠点を指摘したり、将来のリモデルやオファーの内容について話すのは控えましょう。