コンドミニアムやタウンハウスを探している方はHOAという言葉を聞いたことがあると思います。これはHOAとはHomeowners Associationの略。日本の管理組合にあたります。
HOAは住民から毎月の管理費(HOA FEE)を徴収し、それを共用部分の管理費、保険費用や将来の修理に備えた積立金に充てています。ロサンゼルス周辺では管理費は通常月$200~$500程度。プールがなどの共用施設が充実していたり、ガードマンを雇っていると管理費が高くなります。
コンドミニアムやタウンハウスの購入を検討するときには、HOAについてとりあえずまず以下の項目をチェックすることをお勧めします。I I I I I I I I I I I I I I I I I I I I I I I I I I I I I I I I I I I I I I I I I I I I I I I I I I I I I I I I I I I
1.管理費(HOA Fee)の金額
2.管理費に含まれているもの
将来の修理のための積立金、共用部分管理費、保険は通常含まれていますが、ごみ収集費用、水道代、ガス代、ケーブルテレビ、インターネットなどは含まれているところと、含まれていないところがあります。水道代でもお湯は含まれているが冷たい水は含まれていない、などという場合もあります。大きく管理費の金額に影響するのが地震保険。地震の被害は通常の保険でカバーされません。地震保険は高額なので、入っているHOAはあまり多くありません。
3.ペットについてのルール
ペットを飼っている場合は、自分のペットが飼うことが許されているかどうかをチェックしましょう。猫や犬は2匹までは大丈夫なところが多いですが、犬に体重制限があったり、1匹までしか許されない場合もあります。
4.共用施設の使用ルール
プールやフィットネスルームの使用時間やルールは張り出してあることが多いので、現地に行った時に確認しましょう。
これ以上の詳しいHOA関連の情報はオファーが認められてエスクローに入るまでは、得るのが難しいと思います。ただ、ひとつ気に留めておいていただきたいのは、管理には安いからいいわけではないということです。プールなどの管理費用がかかる共用施設があるにもかかわらず管理費が非常に安い場合は、管理費が足りず修理費の積立金が十分でない可能性があります。
エスクローに入ると膨大なHOAに関する資料が送られてきます。資料が届いたら、主に以下の項目をチェックしましょう。
1.HOAのルール(CC&R)
ルールを非常に細かく決めているところと、そうではないところがあります。ユニット数が多く、最近建てられたところほどルールが多いようです。共用施設の使い方、ごみの出し方、個人のオーナーの修理責任範囲はどこまでか(通常構造部分はHOAが修理します)、騒音に関する決まり、管理費の支払い方法、役員の選挙規約あど、生活に直結するる事項がたくさん書かれていますので、よく読んでください。
2.HOA集会の議事録
どんなことが今問題になっているのかを議事録を見れば確認できます。ただし管理組合によっては、集会に誰も出てこないので議事録がほとんどないなどという場合もあります。
3.予算と積立金状況
現在の徴収されている管理費の一部がきちんと積立金に回されているかどうかをチェックしてください。将来20-30年間で必要になる修理費用の合計額と、その金額に対して現在何%の積立金(リザーブ)があるのかなどの情報を計算して公開しているHOAも多くあります。(リザーブ・スタディ)。ただ、将来必要な修理資金の100%がすでに積み立てられているHOAなどはまずないと思います。考え方はいろいろありますが、とりあえずここ数年分の修理費が蓄えられていて、今後も修理費不足に陥る年度がなさそうであればOKと考えられています。
4.保険の内容
どんな保険に入っているのか、何がカバーされているのかを確認してください。。
HOAについてどれぐらい詳しく調べるかは、その物件にどれくらいの期間住む予定なのかにもよると思います。もしも数年で引っ越すつもりであれば、お勧めはできませんが、多少のリスクは我慢するという考え方もあるかもしれません。ただし将来売る時に買い手が今自分が気にしているのと同じことを不安に思うかもしれないのも事実です。
HOAについて購入時の資料で分かるのはあくまでHOAの現状のスナップショットです。今後管理組合がどのようになっていくのか、将来のことは住民が皆で決めていくことになります。物件を購入しHOAの一員になったら、資産価値を守るため「自分もHOAを正しい方向にもっていくために貢献するのだ」という気持ちが必要だと思います。